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気になる職場【株式会社北日本工業所】

2021年5月24日公開

気になる職場

見えないところで社会に貢献。インフラ工事を支える環境づくり。

工業団地にある株式会社北日本工業所は、建設・建築に欠かせない鉄筋や金網を製造する企業です。どのように作られ、作業しているのか訪ねてみました。

溶接やプレス加工をメインに活躍できる職場。

株式会社北日本工業所は、コンクリート二次製品※用の鉄筋・金網をメインに製造する会社です。同社ではこれまでに花咲大橋やツインハープ橋、上川自動車道などの鉄筋工事に携わってきました。「一昔前は当時の政策により公共事業が減り、鉄筋工事の仕事が半分くらいに減ったこともありました。その後工事は増えたのですが採算が合わず、コンクリート二次製品の製造に力を入れるようになりました」と語るのは、代表取締役社長の南谷一成さんです。
現在同社で工事を受注することはほとんどなくなり、製造の事業が大半を占めています。製品は鉄筋や鉄線を溶接し、金網にしたり折り曲げて加工組立をしたりと、工程や形は用途によってさまざまです。ここで作られた製品が近郊のコンクリート会社に運ばれ、コンクリート二次製品となります。旭川や近郊はもちろん、道内のインフラ工事に使われているそうです。
従業員は期間従業員も含め35人。経理の4人以外は製造に携わり、40〜50代の方が多く在籍しています。60歳が定年で、再雇用により70代の方も活躍可能な環境です。同社の元工場長も、期間従業員として、いきいきと仕事に勤しんでいます。

※コンクリート二次製品とは…生コンクリートを工場で製品の形に加工したものや、工事現場に運搬して必要な形に作製した建造物などを指す。同社では、強度を高めるためにコンクリート内へ埋め込む鉄筋や金網を製造している。

大きな設備投資で、作業効率と作業環境を改善。

同社では、大小さまざまな建物の中で従業員一人ひとりが持ち場につき、製品を形造るといいます。「鉄筋の溶接や加工の様子は、口頭での説明だけでは分からないでしょう」と、社長自ら工場内を案内してくださいました。屋外に出て最初に目に飛び込んできたのは、3階建て相当の高さがある大型クレーンです。鉄筋の入荷時や製品を搬出する時に使用するそうですが、実は取材の4日前に新しいものを設置したばかり。溶接された鉄筋は、大型の製品で高さが5メートルになるため、このような大型のクレーンが必須になるとのことです。次に案内されたのは、大きな設備投資となった同社のメイン設備「大型24点スポット溶接機」です。棒状の鉄骨や鉄線を並べて機械を操作すると、あっという間に大型の金網が完成します。「以前は手作業で一つひとつ溶接していましたが、これまでに比べ約6倍作業がはかどるこの設備を導入したことで、生産性が格段に上がりましたね」。鉄筋工事から製品製造へと業態を変えたことで、欠かせない設備の一つとなっています。他にも、もの造りの助成金を利用して鉄筋曲げ加工機をそろえるなど、働きやすい環境の整備に力を入れています。

オフシーズンを利用して、さまざまな資格取得が可能。

一方、人材育成の面からみた職場環境も気になるところです。そこで、未経験で入社した場合の指導方法や取得できる資格について尋ねてみました。未経験の場合、まずは補助業務のような簡単な作業から始め、仕事の流れを把握。先輩の丁寧な指導のもと、少しずつ経験を積みながら次のステップへ進み、適性を見て担当業務を決めるそうです。その後は作業によって資格が必要になりますが、「当社では会社として資格取得を全面的にサポートしています。繁忙期が過ぎた仕事の少ない冬場をどう過ごすかが課題の一つなのですが、その期間を利用して資格取得に向けた指導や練習を行っているんです」と南谷社長。鉄筋技能士、アーク溶接、玉掛け、フォークリフトなどさまざまな資格が取得可能です。また、資格を取得することで職務手当が付き、社員のモチベーションアップにもつながります。
市役所の新庁舎建設という関心の高い公共事業が行われている今、社会インフラを支える「基礎」がここで作られていました。

  • 一点スポット溶接機では、製品が小型で比較的軽量なため女性が担当することが多い。

  • 同社が誇る大型スポット溶接機。1日で3、4トンの製造が可能。

  • 円柱状の製品を作る編成機。車輪のように回転し、鉄線同士が接触した瞬間に溶接される。

社長に3つの質問

Q.社員とコミュニケーションをとる機会は?
A.朝礼のタイミングやその前後に話をすることが多いです。

Q.社内行事は?
A.コロナ禍で今年は中止になりましたが、毎年新年会を行っています。

Q.勤務時間は?
A.8時から17時までですが、9時から16時の勤務時間で働いている人もいるので、相談可能です。

株式会社 北日本工業所

昭和29年3月創業。鉄鋼製作や鉄筋工事を行う。現在は、コンクリート二次製品に使用される鉄筋や金網の溶接、加工組立をメインに製造を手掛ける。

北海道旭川市工業団地3条2丁目2-11
TEL.0166-36-7333