高校生のころ、旭川市内の大型ショッピングセンターでレジ業務のアルバイトをしていた荒さん。総合案内所の業務に憧れていたと言います。その熱意が伝わり高校卒業後に正社員へ昇格、総合案内所への配属が決まりました。案内所では迷子の案内やクレーム対応、商品のラッピングに発送など、業務は多岐にわたります。どの場面においても、心掛けていたのは「常に見られている」という意識。「いつも笑顔でお客様と接し、いろいろな方々と関われたことが自分の成長につながりました」。アルバイトを始める前は人と話すのが得意ではなかったそうですが、時間をかけて克服。人との接し方はその後にもつながる学びになったと言います。
事務作業にも興味を抱いていた荒さんはその後、兄の紹介で病院の医療事務へと転職。そこで介護の仕事に触れたことでヘルパーとして働きたいと考えるようになります。退職後、ホームヘルパー2級(現在の初任者研修)を取得。「耳の遠い方には聞こえやすいほうから話し掛けたり、認知症の方には天気に関する話題や答えやすい質問からしたほうが良いなど、さまざまなことを教わりました」。それからは約11年にわたり介護老人保健施設やグループホーム、訪問介護といった多様な職場を経験してきました。